川のない、井戸水を頼りにする閉鎖的な村。
その村で家柄を誇る「ベルナルダ・アルバの家」に起きた出来事。
女主人ベルナルダは夫の死後、五人の娘たちに、八年間の喪に服する事を言い渡す。
その間、外出やおしゃれは許されない。
そんななか、長女に縁談が降ってわいた。
長女アングスティアスだけには莫大な遺産が相続されるのだ。
夜ごと長女の部屋を訪れる若い男(ぺぺ)の存在に色めきだつ姉妹たち。
なかでも末娘のアデーラはぺぺと逢瀬を繰り返し、
陶酔と絶望を受け入れていくようになる。
そんな二人を羨望の眼差しで見つめる四女マルティリオの執拗な嫉妬。
やがて逃れられない悲劇がベルナルダの一家を襲う。
|